彼女は高校の同級生でした。

僕と彼女の出会いは、高校の時です。圧倒的に男子の多い工業系の高校で、彼女はクラスに４人しかいない女子のなかの一人でした。女子といっても、お兄さんがいるらしく、男勝りな性格で、男子ばかりのクラスにもよく馴染んでいたし、マドンナ的存在とはちょっと違いますが、人気者でした。逆に僕はあまり活発ではなく、目立たない存在でした。漫画のような話しですが、休み時間に僕が読んでいた本をきっかけに彼女が話しかけてくれるようになり、同じ作家が好きだというので何冊か本を貸し借りしたりしているうちに仲良くなりました。そして、高校の卒業式のときに彼女のほうから告白してきてくれました。僕は驚くと同時に嬉しくて、泣いてしまいました。クラスの友達には卒業式で感動して泣いていると思われていたようです。